自分流儀のウェルビーイング
2025.03.31 19:50
生活経済学会は、生活者の立場から生活の豊かさとそれを実現するための社会・経済的課題について総合的・学際的な研究を継続してきた。本連載では、学会40周年を機に「生活の質(ウェルビーイング)とは何か」を金融と福祉の連携を軸に問い、人生100年時代の「生活創造」を考えたい。
生活創造時代の到来
1947~1949年生まれの団塊の世代が後期高齢者となる2025年、日本は世界に先駆けて人生100年時代の長寿社会モデル創造という課題に直面している。
第2次世界大戦後の日本の暮らしや生活は、「生活問題解決」「標準生活実現」「生活創造」の3段階に変化してきたと言われる。最初は、貧困という生活問題をやりくりし、家計管理で解決する生活問題解決時代(1945~1967年)。次に、教育、住宅、老後という明確な貯蓄目的をもつ標準生活実現時代(1967~1985年)。
そして、現代に続く経済成長に代わる価値を模索する...
この記事は会員限定です。
ログインまたはお申し込みください。
PR