1年間の休職 高鍋信用金庫 理事長 近藤 真司
2025.08.31 19:50
私の信用金庫人生の中で、この件について触れないわけにはいかない。今から36年前の話になる。
当時、3店舗目となる本店にて得意先担当者として毎日バイクに乗り、業務に励んでいた。ちょうどその時期、妻が2人目の子どもの出産間際で、私は妻の実家から片道1時間弱かけて通勤していた。
その日は連日の疲れもあり、少し寝坊して慌てていた。朝食を済ませ、着替えのため2階への階段を上り切ったところで、足を滑らせ後ろ向きに階段を転げ落ちてしまった。それからのことはよく覚えていないが、救急車に乗せられたことは微かに記憶している。その日から3カ月、絶対安静の入院生活が始まった。首の頸椎損傷という診断で、2カ月は体を動かすことを禁じられた。今思い出してもつらい時期だったが、同時に思ったのが「私の信用金庫人生は終わった」ということだった。
幸いにも、後遺症も残らず3カ月を過ぎて退院し、体力の回復に努めていたが、精神的に...
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