【Vol.1】職場活性化の手法 ~リーダーに求められる施策~(動画付)

公開日

2022/04/01

プラス コミュニケーション シーマインド 宮道 研修


働き方改革、テレワークの浸透など職場環境が大きく変わるなかで、組織のコミュニケーションのあり方や自身の心の持ちようも変革が求められます。心理学や行動科学を用いた研修で多くの金融機関で導入実績を持つシー・マインドの宮道京子社長が「しあわせに働くためのコミュニケーションとマインドセット
」をテーマに連載。第1回目は組織のマネジメントに悩む新任管理職の質問に答える。


 


Q:人事発令で晴れて部長に昇格しました。組織をマネジメントする上で職場を活性化させるにはどうすれば良いでしょうか。

A:現在のリーダーは、今まで以上にパフォーマンスが求められています。プレーイングマネージャーとして自ら率先して取り組むとともに、組織の一人ひとりが新たなことにチャレンジする意欲を持つようになる環境づくりが大切です。そのためにリーダーがまず取り組むことは、「心理的安全性」のある〝場所〟づくりです。心理的安全性は人々の心や行動、考え方に大きく影響し、長期的にみると生産性や創造性にも影響を及ぼします。「Google」は、「心理的安全性」がチームにとって重要な要素であると分析しています。


 


Q:心理的安全とはどのような環境でしょうか。

A:心理的安全が保たれている職場とは、チームのメンバー同士がお互いの存在を尊重しあい、意見を心おきなく交わすことができ、時には議論しあい、生産的で前向きな仕事をすることに集中できる職場のことです。具体的には、話しやすさ、助け合い、挑戦、そして目新しくこれまでに無いような発想を受け入れる新奇歓迎-の4つの因子があるときに、心理的安全性を感じることができる環境になると言われています。


プラス


 


Q:話しやすい環境には心がけているつもりですが...。

A:話しやすさとは、普段のコミュニケーションも大切ですが、会議の時にそれぞれのメンバーが率直な意見を言えるかどうか、上司と部下の関係であれば、仕事でわからないことを気軽に聞くことができるか、もしくは、何か問題が起きた時にすぐに報告することができるかが重要です。

また、助け合いとは、部下育成であっても、問題の対処であっても、チーム全体で自分事のようにお互いに助け合うことができるかどうか。挑戦とは、まず挑戦できる組織風土があるかどうか。失敗しても責めるのではなく、チームで改善に向けて協力しあえることができるかどうか。そして、挑戦したいと思えるマインドを、上司が部下のモチベーションを維持しながら成長させることができるかどうか。新奇歓迎とは、自分にない才能や強みをもった人材を受け入れることができるか、そしてチーム1人1人の才能や強みを活かすことができる職場であるかどうかです。

日本の組織風土は長年、減点主義で評価されてきたことに加え、話題になった「忖度」という言葉のように、自分を抑えて、組織のルールに従い、指示命令されたことを的確に実行するという風土が強かったように思います。これからの時代は、「正解」のない時代へと変化します。特に飲食業界や旅行業界などは新型コロナウイルス感染症の影響によって、創造していく企業に変わらなければ倒産の危機へとつながっていきます。金融機関の役割としても、「支援」する力がさらに問われる今だからこそ、「心理的安全性」のある組織へと変化し、個々の力を引き出し、生産性と創造性を高めることが必要です。そして、お客様とともに成長できる未来を、創り上げることが大切ではないでしょうか。


 


宮道 京子

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