伊藤 祐一郎　著

本書は、急速な広がりをみせるエンベデッドファイナンス（組込型金融）について概要や事例を紹介し、新たな金融サービスの在り方を提示している。組込型金融の潮流だけでなく、同サービスの導入に向けて必要となる技術や実務上の要点をまとめているのが特徴で、金融業界の未来を見通すヒントを与える内容となっている。

冒頭では、組込型金融とBaaS（サービスとしての金融）との違いや、金融機能提供に必要な役割などの基本に触れている。続いて、同サービスが注目される理由や導入に必要な技術について解説する。その後、具体的事例として、AppleやJR東日本など非金融事業者の金融参入による成長戦略やアメリカのBaaS業界で起きていることを紹介。最後の章では、組込型金融普及後の金融業界の未来予測と組込型金融を生かした金融サービス参入で押さえるべき要点を説明している。

筆者は、組込型金融の基幹システムを提供す...