長谷川 浩司　著

企業経営の舵取りとなり、成長を支えるコーポレートガバナンス。それが機能する
には、専門性を生かした社外取締役の役割発揮が重要になる。本書はガバナンスの本
質と社外取締役の新たな役割に迫る。

第Ⅰ部は、コーポレートガバナンスと社外取締役の現状と課題を概説。また、大和
銀行（現りそな銀行）ニューヨーク支店の損失事件を取り上げ、金融機関の不祥事が
日本のガバナンス議論を発展させた過程も説明する。第Ⅱ部は、英米におけるコーポレートガバ
ナンス発展過程を解説。さらに、米国での地域銀行取締役の専門性に関する開示制度改
革に着目し、日本における課題を指摘する。第Ⅲ部では、第四銀行（現第四北越銀行）
とスルガ銀行を比較し、地域銀行のコーポレートガバナンスの在り方と社外取締役の
役割を探る。続いて、アンケート、インタビューによる実証研究を紹介。研究を基に導
き出した、日本のガバナンスと社外取締役の制度改善に...