オーバーバンキングの指標
2025.03.31 19:50
マイナス金利が解除され、金利ある世界に戻り、1年が経過した。金利が生まれ、銀行を始めとする金融機関は、預金獲得等に注力している。このため、店舗を増やし、対面での預金受け入れにかじを切る銀行も少なくない。しかし、対人口比等での店舗数は以前から、オーバーバンキングの指標とされてきた。
オーバーバンキングとは何か
一般に、オーバーバンキングとは、銀行数や銀行支店数、ATM数が対人口比等で多く、銀行のキャパシティーが需要に比べて過剰である状態と考えられる。この状態は銀行間の競争が強い状態でもあり、金利利ざやが薄くなりやすい。
オーバーバンキング問題は欧州でも長年議論されてきた。欧州と日本では共通して、銀行数や銀行支店数が歴史的に多かったこと、公的金融のシェアが大きく民間銀行と競合してきたことなどが特徴である。
図表は、欧州中央銀行が2019年に公表したレポートに掲載された、オーバーバンキングの指標...
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