金融機関は取引先の医療機関を支援するため、行職員の知識向上に努めている。一般社団法人日本医療経営実践協会は7月12日、6月に実施した認定資格「医療経営士」の2級および3級の合格者を発表。金融機関からは2級が4人(合格者全体に占める割合は4.3%)、3級が30人(同8.4%)の結果となった。
「感染防止の観点で、法人が団体受験を控える傾向にあるなか、金融機関の受験者数はほぼ横ばいを維持。地域銀行の行員が半数以上を占めている」(同協会)という。1級の試験は1次が9月4日、2次が12月4日に実施される。
医療経営士は、医療機関のマネジメントに必要な知識を備え、「長らく“経営不在”と指摘されてきた医療界において重要な人材」(同)とされる。主な受験者は病院勤務、医薬品や医療機器の製造・販売従事者などとなっている。
6月12日に実施した試験は、「第23回医療経営士2級」と「第36回医療経営士3級」。2級は受験者が331人で、合格者が92人(合格率27.8%)。3級は受験者が915人で、合格者が356人(同38.9%)だった。
金融機関のこれまでの合格者は累計で1級が6人、2級が300人、3級が3465人となっている。日本医療経営実践協会は、「コロナ禍で医療の現場が様変わりしている。医療と経営という知識を役立ててほしい」としている。