山口FG、東京大学と共同研究 隠れた企業価値を発見 企業間取引の解析

2022.01.08 04:35
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山口フィナンシャルグループ(FG)は、東京大学と企業間ネットワークに関する産学共同研究に乗り出す。企業間ネットワークを活用し、隠れた企業価値や潜在的な取引ニーズを明確にする。企業の成長機会や地域経済全体の価値向上を考察するのが狙い。


金融機関は財務諸表などのデータを与信審査に利用している。情報技術の進展により、①大量②高速③多様性という三つの特性を持つビッグデータを活用できるようになった。金融機関が保有する入出金情報やテキストデータなどのオルタナティブデータが注目されている。


東京大学大学院の工学系研究科の「森川・成末研究室」は、物理学や化学で活用されるネットワーク科学やAIの技術手法「ディープラーニング」を通じた企業間取引ネットワークの解析に取り組んでいる。


共同研究では、山口FG取引先の企業間取引情報からネットワークを構築。これにネットワーク科学や機械学習による解析を実施し、地域経済の発展に関する考察を行うもの。


取引先企業の事業性部門の入出金データをもとに、同研究室が企業群のネットワークを構築し解析する。活用方法は、サプライチェーンの把握による企業評価や地域経済の成長をけん引する中心的な企業を可視化。さらに、ハブとなる企業の有無や特性も考察する。これにより、成長につながる企業間の新規取引の推測など提案材料として活用していく。


山口FGは「新たな企業の評価軸として、取引ネットワーク中での位置づけも考慮したい」としている。

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