金融IT協、検定合格者に交流会 悩み解消〝横のつながり〟で
2024.12.06 22:07金融IT協会(FITA)は12月6日、「金融IT検定 初級」の合格者を対象に交流会を初めて開催した。東京・茅場町のFinGATE KAYABAで23人、オンラインから10人が参加。デジタル化の企画やシステム運用に携わる合格者同士で〝横の連携〟を構築してもらい、悩みや課題を話し合える関係づくりを支えた。
金融IT検定初級は9月に開始した。システム部門とユーザー部門が、IT技術や利活用について共通認識を持って会話・議論をできる「共通言語化」を志向し、技術とビジネスの両面から出題内容を選定している。テクノロジーへの過信や実務からかけ離れたシステム開発を防ぎつつ、円滑なデジタル化議論の基礎スキルを養う。
交流会では、合格者のキャリアアップやスキルアップを目指す一助とするべく、今後取り組みたいことなどを話し合った。IT・システム開発担当者を中心に、企画・管理と営業・ビジネス推進に携わる行職員も席を並べた。FITA検定ワーキンググループ長の中山靖司理事(SBI金融経済研究所主任研究員)が講演し、「なりたいキャリアや自分を少しずつイメージすることが重要だ。途中で道が変わっても他人と違った回り道は個性になる」と期待を寄せた。
合格者3人のパネルトークと参加者をグループに分けて意見交換を行い、「金融機関やITベンダーなど異業種との交流を通じて課題や意見交換したい」など、コミュニティーの有用性を共有した。
FITAでは、コミュニティーを「CFIT」(シーフィット、仮)と呼称し、イベントやコミュニケーションツールを活用して金融ITの未来を創造するプラットフォームにしたい考えだ。山口省蔵理事長(金融経営研究所所長)は「ネットワークの力で金融業界の課題解決できる日が来る。最初の仲間をつくってほしい」と呼びかけた。