コンコルディアFG、4ー9月期純利益51%増 実質業務純益は4期ぶり増加

2021.11.11 20:18
決算
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会見で業績回復に手応えを感じていると話す大矢社長(11月11日、横浜銀本店)
会見で業績回復に手応えを感じていると話す大矢社長(11月11日、横浜銀本店)

コンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)が11月11日に公表した2021年4ー9月期(連結)の純利益は、前年同期比51.1%増の358億8300万円だった。本業収益力の回復や与信コストの低減、有価証券運用の改善が奏功した。


傘下の横浜銀行と東日本銀行合算の業務粗利益は、前年同期比6.8%増の1047億円。堅調な貸出利益の拡大に加え、役務取引等利益が同22%増の207億円と17年以来の高水準だったことが寄与した。


経費はデジタル投資が一段落したことやリストラ効果によって同2.5%減の614億円。本業のもうけを示す実質業務純益は同23.9%増の432億円となり、中間期としては4期ぶりの増加となった。


与信費用は29億円の戻入益。横浜銀が前年同期比10億円減したほか、東日本銀が前年度に積んでいた大口先引当金の取り崩し55億円の発生が影響した。


FG連結の22年3月通期の純利益予想は、従来の450億円から520億円に上方修正した。大矢恭好社長は「コロナ前の20年3月期と業績予想を比べると、2行合算の実質業純、与信費用、FG連結の最終利益のいずれもプラスで回復している」と述べた。


東日本銀、3期ぶり黒字化へ


東日本銀は22年3月期の最終利益で3期ぶりに黒字化できる見通しとなった。店舗リストラによる経費抑制の一方、役務収益の増強など本業利益の回復が見込まれる。同日、大矢FG社長が黒字化に言及した。


同じグループの横浜銀のコンサルティング機能を活用して手数料ビジネスを強化。21年4-9月期の役務収益は前年同期比5億円増、経費も店舗統合やテナント移転などで8億円減となった。これにより実質業務純益は20億円増の36億円まで上昇した。


同行は発祥の茨城県の経営資源を東京地区部に振り向けるため同県内の13カ店を3カ店に集約する。既に22年1ー3月に3カ店の統合を決めており、22年度中に残り7カ店にも着手する。その過程で郵便局との共同窓口や渉外専用拠点を設置して利便性を維持しながら経費削減を押し進める方針。


単体の22年3月期業績予想では実質業務純益68億円(前年同期比24億円増)、最終利益85億円(同182億円増)を見込む。

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