岐阜信金、新任支店長のコンサル力強化 実践型研修で見込み先提案
2023.11.20 09:34
岐阜信用金庫(岐阜県、好岡政宏理事長)は、新任支店長を対象にした実践型「コンサルアカデミー」で提案力強化を進めている。外部講師の指導をもとに見込み先への提案プランを検討。補助金やM&Aなどテーマを変えて毎月開催している。
コンサルアカデミーは、支店長着任1店舗目の23人が対象。支店長の能力が高まることで部下指導に期待ができ、「枝葉の提案でなく、根幹の課題を解決に導くことで、その後の取引でも差別化につながる」(大野達哉常務)狙いもある。
テーマごとに専門分野のコンサル会社を講師に招き、支店長が各グループで検討した見込み先への提案方法についてアドバイスを受ける。コンサル会社の講師を社長役にロールプレイングで提案力を磨くほか、逆に支店長が社長役となって講師のアプローチ方法を学ぶこともある。
実践形式のため、事前に見込み先案件を抽出。研修中に提案方法を検討し、その後の進捗状況はソリューション営業部が管理。数カ月後の研修でフォローアップするほか、必要に応じてコンサル会社と同行訪問する。アカデミーを経てM&A(合併・買収)でアドバイザリー契約間近の案件が2、3件に上るなど、新任支店長発の案件が増えている。
研修は7月から毎月第三土曜日に開催。11月18日は山田コンサルティンググループを講師に、事業承継をテーマに実施した。自主制で、当日は21人が参加。2024年3月までの予定だが、対象外の支店長からも参加を望む声が多く、延長を検討する考えもある。