鹿児島信金、相談会で課題解決後押し よろず拠点と連携強化

2023.05.25 20:12
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マーケティング手法を説明する満留氏(左、5月25日、本店営業部)

鹿児島信用金庫(鹿児島県、中俣義公理事長)は、取引先の経営課題解決を後押しする定期的な「出張相談会」の展開を始めた。鹿児島県よろず支援拠点と連携を強化し、鹿児島市内の営業店を中心に今後1年間で10回以上開催する予定。5月25日には1回目の相談会を本店営業部で実施した。


同信金がよろず支援拠点と共同で複数回の相談会を開催するのは初めて。これまでは、個別企業ごとによろず支援拠点にトスアップしていた。専門家との相談を通して、取引先の売り上げ増大や販路拡大など本業支援につなげたい考え。


6月には3カ店で相談会を開くことが決まっており、よろず支援拠点のコーディネーターを確保できれば、さらに開催回数を増やすことも検討している。


同日の初回相談会には、卸小売業や美容業などの取引先6社が参加。1社50分ずつ、よろず支援拠点の満留隆一・コーディネーターが相談に応じ、マーケティングの考え方や手法などを説明した。


同信金の出口浩理事・企業サポート部長は「収益が上がらないことに悩む取引先は多い。相談会で本業支援の助けになれば」と期待を込める。


~SNS活用の相談が人気~


相談を受けた満留氏は、「ウェブマーケティングの悩みが多い」と話した。具体的な内容の一例としては、歯のホワイトニングなどを手掛ける美容会社を創業した経営者が、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用方法を相談していた。


インフルエンサーにプロモーションを依頼するなど取り組む一方で、効果的なアプローチ方法やマーケティングの方針に悩んでいた。満留氏は、相談相手のSNS画面を確認しながら、収益アップにつながる投稿方法や店舗戦略などを説明。商品紹介を担うインフルエンサー選択の相談では「美容関係なので、女性のフォロワーが多く、真似したいと思ってもらえる方に」とアドバイスしていた。


話を聞いた経営者は「創業してから相談相手がおらず、思い悩むことも多かった。具体的な手法も学べ、今後も通いたい」と笑顔を見せた。

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